最初の女

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目を細めて、ここから真っ直ぐ続いている道の先を確認する。 確かにトイレらしき小さな建物がある。あそこに来いって事か。 分かったよ。俺たちの組織は、互いに協力しているように見えるが実際は信頼関係を築けていない。 まずはここからだな。俺がお前を信頼してやるよ。 目標を見定める。じっと目を凝らして、俺は目標の建物を見続けた。 あと数秒もないはず。 「――――!」 そう思った矢先だった。頭上から何かが投げ込まれて、視界に映し出されている地面には一気に煙が広がっていく。 瞬く間に視界が悪くなり、空間は真っ白に染まった。 その瞬間、俺は勢いよく縁側の下から飛び出して走り始めた。 人の気配はまだない。 「煙幕だ! 敵が近くに居るぞ!」 しかし、少し離れた場所では怒声が轟く。 煙幕を突き抜けて、目的の場所までひらすら走り抜ける。 煙幕は予想以上に広がり、まるで俺の体を隠すかのように追いかけてきた。
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