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「舞愛の振り付けの先生ですか?フィギュアスケートってイケメン多いですよね……転部しようかな」
ダンス部の別な子が半分真顔で言い出した。
「あのね、舞愛見ててわからない?こういう個人競技って大変なの。だいたい、ダンスだって半人前のクセに」
「カオリ部長~、それ、ひっど~い」
「いやいや、アイスダンスの方に来てくれるんなら歓迎するよ?日本はまだ競技人口が少ないから」
怜がまんざら社交辞令でもなさそうに言う。
「あ、でも怜さんね、リンク立つと人変わるよ?ダンス部顧問の50倍くらいオニ」
「マジで?!…やっぱムリだわ!!」
「ひど。舞愛ちゃん、僕のことそんな風に思ってたんだ?」
「コーチのショーンを100として、ですよ」
「なら僕なんかむしろ天使じゃない」
……皆と軽口叩いて笑い合う開放感。
明日から全日本に向けて、なおさら厳しいチャレンジが待っている。
そしてさらにその先。
世界へ。
(続編に続きます♪)
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