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当時、ショーンはまだ二十歳になったばかり。
男子選手であれば、選手としてのピークはこれからだ。
「スケートの天才少年」から「若きオリンピックチャンピオン」になったショーンに、世界じゅうのマスコミやスケートファンは早くも次の五輪の連覇を期待した。
もちろん舞愛も。
……なのに。
彼は突如姿を消した。
引退や休養、という意味ではない。
いや、最初は誰もがそう思っていた。
そのうち、彼を追っていたパパラッチやマスコミ、
契約を狙っていたアイスショーの主催者やCM業界、
はてはコーチやスケート連盟の関係者まで彼の所在が掴めない事態になり、大騒ぎになった。
彼がほとんど天涯孤独に近い生い立ちだったこともあり、けっこうなスキャンダルとなる。
「五輪金メダリスト、ショーン・モリー失踪」
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