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「そっかぁ……ウチらも部活キツい方だとは思ってたけど…舞愛は舞愛で大変なんだね」
ダンス部の子がボソッと呟いた。
「落選したアイドルみたいな顔しちゃって、美少女がロビーの真ん中で反省会?」
独特の軽口で声を掛けてくれたのは怜さんだった。
………榊原君は目に入ってないのか。
とにかく怜さんが、放送スタッフとの打ち上げを何度も丁重に断って(…たらしい)、連れてきてくれたのが、
……高校生どうしじゃとても敷居が高くて入れなそうな隠れ家風の和風ダイニングのお店。
「…よ、良かったんですか…テレビ局の方は」
舞愛がこっそり聞いた。
「まぁあっちはエラい人くるし、それなりに堅苦しいから」
怜は涼しい顔でウーロン茶を口に運んだ。
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