彼女は非凡を望んだ

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私の名前は 小林美咲。高校一年生。 家柄は父がサラリーマンで、母親が専業主婦、姉が一人と弟が一人。 見た目も性格も「普通だね」 恋愛経験もそこそこ。 世間一般での「平凡」 好きなものもなければ嫌いなものもない。 みんなこんな人生をみるとたぶん こうなりたいって人とこうはなりたくないって人と別れると思う。 私は断然後者に賛成だが。 はっきりいって楽しくない。 朝起きて学校行って家に帰ってお風呂に入って寝る。 毎日毎日それの繰り返し。 遊んでないのかって?そんなことはない。夜遊びだってやったりするし、反抗だってする。 しかし、平凡。吐き気がするほど平凡。 そんな私にだって恋人や親友はいる。平凡だからね。 私の思っているこういうことを恋人に話すと 「それでも、みさは俺の恋人だから!」 こういう。 親友は 「まあ別にいんじゃない。それも個性だと思えば」 こういう。 その返答すら平凡だと思う。 つまらない。 将来の夢に向かって前進だなんていうのもない。 やりたいことが、 趣味が、 好きなことが、ない。
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