3、Childhood friend

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幼馴染と二人っきり。 普通ならうらやましいシチュエーションのはずだ。 わかっている。 しかし、ここまで大っぴらにくつろがれると逆に居心地が悪い。 そろそろ、あいつが戻ってくる。 立ち上がって台所のカレーを手に取ると、その足で玄関に向かった。 ドアの外にカレーを置き、施錠。 そして、俺はそのまま玄関に立ち尽くし考える。 なんというか、もっと適度な距離があってもいいはずだ。 このままだと、あいつは飯どころか風呂までこの家で入っていく勢いだ。 下手したら客間に勝手に布団を敷いて泊まっていく気でいるかもしれない。 それはさすがに勘弁してほしい。 それが楽しかった時代もあった。 でも今はそうじゃない。
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