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夕暮れの道路。
今日もかったるい学校での授業を終えて、家路を急いでいた。
森哲也(もり てつや)、17歳。
自分で言うのもなんだがどこにでもいる普通の高校生だ。
とびぬけて容姿がかっこいいわけでも、特別性格がいいわけでもない。
唯一、特技になりそうだった空手も、うまくいかずやめた。
子供の頃は、もっとすごいヤツになれるんじゃないかと思ったりもした。
でも、現実はこんなもん。
しかしながら、普通を維持するのも結構大変だ。
授業中、教師の目を盗んで居眠りしなきゃいけないし、
休み時間も、机につっぷして寝たふりしなくちゃいけない。
どちらも簡単そうに見えるが、実際は想像以上に技術と忍耐力が必要な作業だ。
普通でいるのも楽じゃない。
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