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「なかなかに楽しかったぞ、シェリー。開始直後に血を盛ったのは不問にしておいてやる」
「ありがとうございます。……でも、私たちだけで良かったのですか?」
シェリーが食器を片付けながらそんなことを聞いてくる。フェンナーガの件はこいつの中で最早消滅しているみたいだな。まぁ、憐れとも思わんが。2人の時間を邪魔した罰だ、むしろ清々しい。
「……よいのだ。それに、お前との時間を邪魔されたくない」
「――ッ!か、からかわないで下さい……」
真っ赤になって顔を反らす。全く、可愛いやつめ。
「からかってなどない。……それよりもプレゼントの交換といこうじゃないか」
「サンタさんはまだ来てないですよ?」
シェリーは食器を一端置くと、悪戯混じりの表情で俺様を見つめる。
「俺様がサンタだ。何も問題はない。いつも頑張っているトナカイ(シェリー)へサンタ(俺様)からの――」
シェリーの目の前迄近づき、期待で一杯のその綺麗な青い瞳を見つめる。
「プレゼントだ」
唇が熱くなる。シェリーの生命の鼓動が早くなるのがはっきりとわかる。
契約をするときにした冷たい口づけではなくこの人間を愛そうとする熱い口づけと共に俺様はシェリーを抱き締めた。
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