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「ベルモンド様、私は何故にこげな格好をせねばならんのでこざいましょう?」
「落ち着けシェリー。言葉がなんかおかしなことになっているぞ」
クリスマス当日。私たちは今、ベルモンド様の提案で仮装をしています。
ベルモンド様はサンタクロースの格好をしています。ちゃんと髭も付けてるところがこの人らしいと言いますか……。
「ここは私もサンタクロースになるべきでしょう!?ミニスカートのサンタコスであるべきでしょう!?それが何故こんな……こんな……
全身茶タイツに角をくっつけたトナカイコスをせねばならんのでございますか!?」
勿論赤っ鼻も装備ですよ、本当にありがとうございます!!
「似合ってクフッるではフハッない……アハハハハハハッ!!なんだお前、その格好は!!ハハハハハハッ!!ゲホッ、ゴホッ……あ゛ー」
「爆笑しないで下さいよ!!ベルモンド様が着ろって言ったんじゃないですか!!」
まさかの抱腹絶倒ですよ。しかも噎せてるし……。そんなに滑稽ですか私の格好は!!
「いや、すまない。……ハァー……久しぶりにこんな笑ったぞ」
ベルモンド様は目尻に浮かんだ涙を拭くと、私を見てまた大爆笑しました。
「楽しんでいただけて何よりですわ、ベルモンド様」
私はひきつった笑みを浮かべながらベルモンド様のワインに血を混入させるのでした。
……私は悪くないです。全てはベルモンド様が悪いんです。たとえベルモンド様がワインを呑んで喀血しても私のせいじゃありません。
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