113人が本棚に入れています
本棚に追加
―――――――
ん……。朝、か。
俺は基本的に寝起きは悪くない。
目覚まし時計も使わない。
眠かったら寝続ける、目が覚めたら起きる。
ただそれだけだ。
「満様、おはようございます。支度は整っておりますでしょうか?」
ドア越しから、陽の声が聞こえる。
「陽(ヨウ)、入れば?」
「それでは、失礼致します。」
陽は音を立てずにドアを開け俺の部屋に入る。
「なぁ、陽、お前はどうすんだ?」
「と仰いますと?」
「お前まだ学生だろ?俺より一個下だっけか?
どうせなら一緒に来いよ。俺料理出来ねえし。」
「はい。私は満様の一つ下になります。
が学校だなんてとんでもないです。住まわせていただいてるだけで私は充分で御座います。
お心遣い感謝致し「ちっげーよ」はい?」
「だぁかぁらぁ、俺はお前に気ぃ使ってるんじゃねぇっつーの。
ただ俺家事全くダメだから、お前がいれば俺は家事をやらなくて済むし、お前は学校に行ける。な?一石二鳥だろ?」
満はニシシと笑った。
「……ありがとう、御座います。しかし、やはり付き人の私が満様と「あー、もうしつけぇなぁ!これは命令だ。分かったな?」…はいっ!!」
「よし!いい返事だ!
じゃあこれからお前は俺のこと満先輩か満と呼べ。
敬語はなしな?ちなみにこれも命令だ。」
職権乱用?
いやいや、使えるもんは使わなきゃ損だろ。
「はい、では満…先輩…と呼ばせていただきます。」
「不合格。敬語はなしっつってんだろ?」
満は陽の頭をポンと撫でる。
「っ…!分かった…これからよろしくお願…よろしくね、満先輩!」
「おう!」
「ところで、満先輩は着替え、しないの…?
Yシャツ一枚って…」
「あー、着替えるのめんどい。陽手伝え。」
「うん!!どの洋服に着替えるの…?」
「とりあえず、そこに掛かってる制服持ってこい。それ着る。
あ、お前の制服は学校ついたら買うから。」
「分かった…!」
陽は素早く制服を持ってくる。
関心関心!
陽は一年前なんか街で拾って可愛かったからそんまま持って帰って名前つけて俺の付き人にしたんだよな。
訳ありっぽかったし…俺的には可愛い付き人が出来てラッキーみたいな?
たまにセクハラすると怒られるけど←
最初のコメントを投稿しよう!