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『エブリ支部の近くでサリエル1体を発見。至急神機使いは出動してください――』
突如緊急警報が発令された。
マリオンは急いでオペレーターの席につき任務の内容を確認。
「本当にサリエルがやってきたようです。誰が出ますか?」
今この支部でオペレーターが出来るのはマリオンしかいないので彼女はもちろん除外。
「あたし達が行く」
サラサがそう言いつつ暴れるイーノを取り押さえているリーダーと諦めて本を読んでいるシンク達に指をさす。
「樹海に…樹海にっ!」
「樹海に行ってる暇じゃなぇって! つか樹海とか今の時代にあるわけないだろが!! ――ああ、俺達が出動するよ!」
「……分かった。俺も体を動かしたかったところだ」
「わかるわかる。あたしも妙にこう…ムシャクシャしてボコれるやつが欲しかったし」
誰もサラサの発言に、それただの八つ当たり――そんな常識的な意見を迂闊にする愚か者は誰もいなかった。
「任務内容確認、目標はサリエル。サラサさん、イーノさん、シンクさんにリーダ…じゃなくて玖珠さんの4名ですね。部隊名も一応書かないといけないんですがどうします?」
「そうだ…確かにどうしよっか? はい、シンク」
「なかなかの無茶ぶりを要求するな…まぁ、無難に第一部隊でいいだろ。この4人はそうなんだし」
「では、第一部隊の皆さん。出動してください」
「行くぞっ! 野郎共っ!!」
「よいしょと…」
「誰かぁぁあっ!」
「イーノ、いい加減目覚ませ」
こうしてエブリ支部第一部隊が出動。そして――これがエブリ支部設立以来の危機が襲い掛かる序章だった。
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