1 始まりからラブコメ?

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一瞬意味が分からなくて眉をひそめた。 てか、シタ、んでしょ? ……私達? 「そ、そんな…こと……っ!」 いちいち言わなくてもよくない!? ちゃんと、シタ、って何? すると、よっぽど私の顔が怪訝そうだったのか、慌てて佐野さんが「違う、違う」と否定し出した。 「ごめん!俺が言いたいのは、その……、ヒニンの話……」 と、尻すぼみになりながら、佐野さんの目線がある一定の方向で止まっている。 点線が延びてるその視線の先を辿るとーーー ゴミ箱? その中を覗く勇気はないけれど、何となく視線がパッと向いてしまう。 向き直って佐野さんとまた目が合うと、また罰の悪そうな笑みを浮かべた。 「俺もかなり酔ってたし、何て説明すればいいのか分からないんだけど……。 ーーーって、あの……、本当にごめん」 佐野さんがまた頭を下げた。 ……ってことは、記憶がないってこと? だから、もしかしてゴミ箱を確認したの? でも、そんな佐野さんの姿を見て思った。 よかった、とーーー こんな時にナンだけど、思わずそのことにはホッとしたりして……。
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