1 始まりからラブコメ?

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あ~、気まずいよね、きっと。 しかも、私と……、だから余計気まずいよね。 「あの、このことーーー「忘れましょう!」 私が先回りすると、彼は言い掛けた口をポカンと開けたまま静止した。 佐野さんには好きな人がいる。 しかも、それは私の友達ーーー だから、これが一番いいはず。 だって、お互いよく覚えてないんだから! て言うか、記憶がないならノーカンウトでしょ? 「絶対、愛子には言いませんから!内緒にします。 だから、お互い忘れましょう。ねっ!」 念を押すように伝えると、一瞬目を見開いた佐野さんが申し訳なさそうな顔で、 「う、うん……」 と、頷いた。
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