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そもそも、佐野さんとの出会いは、私がまだ新入社員だった去年の営業部との親睦会だった。
彼氏もいたし、あんまり乗り気じゃなかったけれども、先輩達に言われて仕方なく出た飲み会。
てか、ハッキリ言ってそれは社内コンパってやつ。
で、その時に、佐野さんは私の同期の三島愛子(ミシマ アイコ)のことを気に入ったらしい。
その飲み会でやたらとテンションが高く、場を盛り上げていたのが佐野さんだった。
だから、第一印象は、軽くて、チャラくて、うるさい男。
でも、話してみると意外といい人だった。
住んでいる所も近いし。
それで、何となく連絡先を交換したのが始まりだ。
あれだけテンションが高い癖して、愛子のことになると急に奥手になるのが面白い。
『愛子のこと協力しますよ~』
と言うと、真っ赤になって反論していた。
だから、悪い人じゃないのかもしれないと、飲み会が終わる頃には第一印象のイメージも変わっていた。
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