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佐野さんが帰った後、すぐにシャワーを浴びた。
ザーザーとシャワーの流れる音に混じり、ゴォーッと洗濯機の回る音が浴室の磨りガラスの向こうから聞こえる。
シーツに布団カバー、ピロケースは洗濯機に放り込んだ。
ちゃんと、リセットしなくては……。
じゃないと、恥ずかしくてこのベッドを今夜は使えそうもない。
シャワーを終えると、部屋の中の掃除を始めた。
もう一回換気しよう、っと。
何となくまだ、お酒とおつまみの乾き物の匂いがするような……。
そして、ふとゴミ箱が目に入った時、佐野さんの言ったことを思い出して、ベッドの枕元に付いている引き出しを開けてみた。
そこから小箱を取り出して、連なった小袋達を親指と人差し指で摘んでみる。
真治が置いていた例の“アレ”
パサッと小さく音を立てて、目の前に整列するかのように落ちてきた小袋達の数を数えてみる。
あっ……、1個ない……！
私が記憶していた数からは確かに減っていた。
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