プロローグ

6/7
前へ
/538ページ
次へ
彼氏とは、昨日、別れたばかり……。 「あ、あの、佐倉ちゃん?先に着替えてくれる? 俺、見ないように、このまま目瞑ってるから……」 「はい…」 壁側に向いたままのそのお方の問い掛けに、見えてない癖にカクカクと頷く。 どうしよう! どうしよう! ど~しよ~~~!!! 急いで床に落ちていた服や下着を拾い集める。 薄っすらと、ほんと薄っすらとだけど、蘇る昨夜の記憶? ……のようなもの。 そして、ほんの少しだけどこの躰に残る倦怠感……。 テーブルの上には空き缶や瓶、食べ残ったおつまみが散乱している。 これを見たら、ムードも何もないくらい……、き、汚い……。 こりゃ、確かに飲み過ぎだ。 あぁぁぁぁ……! 頭の中までも掻きむしりたい程のパニック。 本当に私、佐野さんと……!?
/538ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1917人が本棚に入れています
本棚に追加