こんなプロローグで大丈夫か?

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───────── 一人の青年が机の真ん中に置いてあるノート パソコンに向かい、ゆっくりキーボードを打 ち画面に文字を書き込んでいた。 カタカタカタ...っと小さな音をたてながらひたすら打ち込む。 口には煙草をくわえ、時折ノートパソコンの横に置いてある小さな灰皿に灰を落とす。 服装は灰色をしたスウェットの上下。 天然パーマのかかったふわふわの黒髪で、目 にかかってしまうのか…前髪を髪留めのゴム で上に結んでいる。 やる気がなさそうに開かれたタレ目に童顔、 フレームの黒い眼鏡をかけた青年は…片膝を 立てながら椅子に座り若干斜めになりながら ノートパソコンのキーボードをいじってい る。 ─行儀の悪い 一部の人はこのやる気のなさそうな青年を見 てそう言うだろう。 まあ賛否両論あるだろうが、プライベート… ましてや自宅の自室で何しようが他人にとや かく言われる筋合いはない。 勿論、他人のプライベートにも口を出さない のは当然の事。 「…ま、こんなもんだろ。」 一通り文字を打ち込んだ青年はググッと欠伸 をし、灰皿に煙草を押し付けて火を消してから手を上に挙げ伸びを一つ。 一時(いっとき)の間、同じ姿勢で座って居た 事により固まってしまった筋肉が少しずつ解 れて行く。 青年…もとい、俺の名前は佐伯 蓮(サエキ レン)。 童顔と天然パーマが悩みの…二十歳に成り立 てのしがない大学二年生。 今は数少ない趣味の一つである自己満足小説 を執筆中なのである。 おいそこ、きめぇとか言うな。
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