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オォォォォォン
「や、やめろ~」
「おぉ神よ・・・か、み・・ぎぃやああああああ」
「ばか言うな!今は神ですら味方してくれない
「ママ~パパ~どこ~」
「聡~どこ!?どこなの!?」
「邪魔だ!!」
「大丈夫ですか!?・・・・ゲホッ。あがああああああ」
「きゃああああああー!!!」
銃声、銃声、化け物の声、悲鳴、罵倒、子が親を探す声、親が子を探す声、そしてしきりに降る雨の音
そんなグロテスクな音が流れているのにも関わらず俺の頭は真っ白だった。
ただ一つのことばを除いて。
「俺は誰一人信じない。裏切られるのはもうゴメンだ。」
親に捨てられ、信じた人間に裏切られ、命の危険だってあった。
だから信じない。何もかも・・・
「親父!こんなところにガキが!!」
あ?気づいたら目の前に人が・・・
一人は中年でもう一人は青年。
「珍しいなぁ。ここで人にあうなんてなぁ」
中年が珍しそうに俺を見る。
「あ?あんた誰だよ?ってか援護に行かなくていいのかよ?」
俺は警戒心バリバリに中年を睨んだ
当たり前だ。誰も信用しねぇんだから。
「お前何言ってんだ?戦闘何かもうとっくに終わってるっーの。」
青年がため息混じりに呟く。
あたりを見回したらもうさっきの音は聞こえなかった。
どれくらい俺は空を見てたんだ?
自分で言って自分で呆れる
「ところでお前親は?」
いきなり中年が質問してきた
「んなもんいねぇよ。」
そう、親なんかはなっからいない。そう決めた。
「ふぅ~。そうか、ならうちに来い。俺は別の町で孤児院やってんだ。俺はお前の親になる。んで、そこの若いのはお前の家族になる。」
はぁ、またこれか。もう何回目だ?うんざりだ。
「断る。俺はもう誰も信じない。一人で生きていく。善人ごっこなら他でやれ。」
俺はそいつらを思いっ切り睨んで立ち去ろうとした。
・・・その時
「そうか。なら、俺はお前を意地でも信じさせる。信じれないとお前が判断したら殺せ。その目なら簡単に俺を殺せるはずだ。な?賭けといこうじゃないか。家に来い。」
・・・・こんなやつ初めてだ。
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