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「・・・・っ!」
見慣れた天井。見慣れた壁。
普通の男子高校生が住んでそうな普通の部屋。
「朝か」
そとはもう夜の寂しさは全くなく、通勤、通学、主婦の雑談で明るく慌ただしい世界へと変わっていた
「はぁ・・・。またあの夢か・・・」
俺の過去。できれば思い出したくない現実。
竜斗は過去から逃げるようにまだ完全に起動しきっていない体を起こして時計をみる
時刻は7時。
ふぅ、いつもより30分早いな・・・
二度寝しよ・・・
そう思い、もう一度ど寝ようとすると、インターフォンが鳴る
ピンポーンピンポーン
はぁ、うるさい。寝かせろや。
こんなときは居留守だな。うん、それがいい。
はいはい居ませんよーだ
竜斗が無視し続けると、インターフォンはさらに激しくなる
ピンポーンピンポーンピンピンピピピピピピ
何してんだ!?
押しすぎてインターフォンがピしか鳴ってねぇじゃねぇか
誰だよくそ。嫌がらせかよ
ったくしゃーねーなー。はいはい今行きますよっと
『~♪』
竜斗の携帯が鳴る
画面には竜斗の幼なじみである白崎亮太の文字
俺の幼なじみ三人衆なかで一番被害数が多いから
特効隊長ってあだ名のやつか
ふむ、名誉な勲章だな
「はいもしもし?」
竜斗がだるそうにでると
『くぉーら!!竜斗!さっきから何回もピンポンしてんのに出ないとは何事だ!』
携帯から甲高くてうるさい声が聞こえてくる
竜斗の耳鳴りは最高潮になる
「ピンポン?何朝っぱらから卓球やってんだよ?あれか?朝にみなぎった力を卓球で解消したのか?中二かてめぇは」
『だるぇが中二だ!!僕の話にそんな項目一つもなかっただろ!つーかそっちのピンポンじゃねぇ!インターフォンのことだ!』
「はなっからそう言えよ。ピンポンって小学生かてめぇは」
『だるぇが・・・ッンン。これやってるときりがない』
あ、やっと気が付いた
『と、に、か、く早く開けろ。他の二人も待ってるから』
「なんで朝からお前らを家に入れなきゃならん」
『30分以上前に着いたから少し上がらせてもらおうと思ってね』
はあ、しょうがねぇ・・・。もう目が醒めちゃったし、準備するか・・・
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