過ぎし日の思い出

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「そして真っ黒な空間を抜けるとこの幻想郷の空だったわけだ」 「成る程………それで命の恩人ねぇ……」 「意外だぜ、紫が人助けなんて」 魔理紗の言葉に紫が不満そうに返す 「なにも死にそうだから助けた訳じゃないわよ?ジョンが話した中にあったけれどエクソシストが忘れ去られるのではなく消滅しかけていたから助けたのよ」 「消滅?どういうことなんだぜ」 「忘れ去られるなら幻想郷に流れ着くでしょう?でもジョンは忘れ去られていなかったから流れ着いて来なかった、けれど死んでしまえば「ジョン・ヘルシング」と言う存在と共に「エクソシスト」の存在までもが消えてしまう………だから私が幻想郷に連れてきたのよ」 「ちょっと待ってくれ、ジョンが死んでも家族達は忘れないんじゃないのか?」 「それは私が話そう」 魔理紗の問いに紫に変わりジョンが答える 「私は元々孤児なんだ、だから司祭様やシスター達が私の唯一の家族、私の名も司祭様に付けていただいたものなんだ」 「そうだったのか………悪かったぜ、こんな事聞いて」 魔理紗が申し訳なさそうに手を合わせる 「気にしないで欲しい、私は大丈夫だ」 「ちょーーっといいかしら?アンタ達?」 空気だった霊夢が割って入ってくる 「なんだよ?霊夢」 「紫がジョンの命の恩人だってのは分かったわ。でもね、大切な問題があるわ」 「大切な問題が?霊夢、それは一体なんでしょう?」「家よ、家!アンタ、幻想郷のどこに暮らすの?行っとくけど私の神社は無理よ、お金無いから」 「家………そういえばそうだ…私には住む家がない」
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