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「あんたがそうやって、何もやらないうちから、うじうじうじうじしてる間はなにも進まないし変わらないでしょ?
これは全部あんたの問題なんだから」
「…わかってるけど…でも………」
「ねぇコハル」
真知ちゃんがメロンパンをあけながら厳しい目であたしを見る。
「コハルが自信がないのは、なんで?
嫌われたくないから?
傷つきたくないから?
そうやって、ただ自分を守りたいんなら恋愛なんてする必要ないんじゃない?
そんなの片思いと同じだし、付き合わされる小野先輩も迷惑だと思うわよ」
魔法みたいに素早くメロンパンを頬張り、真知ちゃんは黒い髪を風になびかせながら、ジャムパンを開けた。
「ストーキングして相手の表面だけ知ってそれで満足なら、もう別れたほうがいいんじゃない?
恋愛はあんたが一人でできることじゃないんだから。
相手にも心があって、傷つけられることも、逆にあんたが傷つけることだってあるんだよ。
自分が傷つくのは怖い。相手の痛みも背負えない。
だったら二人でいる意味なんてないわ」
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