恋にはライバルがつきものです

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「コハルちゃん待ってよ。やけに早足だけど、コウタの家行ったことあるの?」 一人ずんずん歩いていたあたしは中田の問いかけに、はっと立ち止まった。 おっと。ヤバイ。 あたしとコウタくんが付き合いだして、1ヶ月。 実はまだ一度も自宅にお呼ばれしたことないんだよね。 お呼ばれどころかデートもない。 よく考えれば………彼女らしいことって、あんまりしたことないな。 それなのに、いきなり、キキキ、キスなんて。 ハードル高すぎだよね? 普通びっくりするよね? 鼻血だって吹いちゃうよね? ………いやいや、それはさておき。 そんなあたしがサクサクコウタくんの家にたどり着いたら、ちょっと不審に思われるかも。 まるで調べたみたいだもんね。(実際はとっくに調べて、毎日通ってるんだけど) 「え?えっと、正確な場所は、し、知らないですけど、前に町名はきいたことあるかなーなんて? あはは。」
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