恋にはライバルがつきものです

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近くの家の塀に隠れ(もっと近い植え込みは真知ちゃんに却下された)中田がチャイムを押すのを待つ。 インターホンで返答があったらしく、中田はこっちに向かって親指を立ててみせた。 しばらくしてコウタくんが玄関にでてきた。Tシャツにデニムのラフな恰好だ。 遠すぎて会話は聞こえないけど、「なんか用か」的なことを言っているみたい。 二、三言話した後、ふとコウタくんの顔がこっちに向いた。 透視でもするかのように、じぃっとこっちを見てる。 ま、まさか気付かれた? 身をすくませて気配を消していると、家の中から誰かに呼ばれたのか、コウタくんが顔をそちらに向けた。 ほっ。まさかね。 ここは木の影になってるし、コウタくんの家からは結構離れてるもの。 気付く訳無いよね。
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