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「おととい、2人で歩いてるの見たんです。
昨日コウちゃんに聞いたら付き合ってるって言われて、………でも、わたし信じられなくて。
……本当に、コウちゃんと付き合ってるんですか?」
オズオズと、でもなんと無く悪意を感じさせながら話す桜子にだんだんイライラしてきた。
正直あたしは嫌いな相手にはかなり厳しいのだ。
「…コウタくんに聞いたんなら、わざわざあたしに確かめる必要ないんじゃない?
1ヶ月前から付き合ってますけど、なにか?」
「……え。やっぱり……付き合ってるんですか………どうして……」
ショックを受けたように視線をさ迷わせる桜子に、ムッとする。
……………どうしてって何よ?
いや、実際、どうしてコウタくんがあたしと付き合っているのか、あたしもわかんないけど。
「じゃあ……コウちゃんはあなたがストーカーしてること知らないんですよね………」
物憂げな桜子がブツブツと独り言のように呟く。
何それ、脅し?
あたしは腕を組んで彼女を睨(にら)んだ。
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