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「要するに告白して上手くいったら、コウタくんと付き合いたいから身を引けってこと?」
嫌味たらしいあたしの言葉に、桜子が戸惑ったようにうつむく。
「…………そんなこと言いたいわけじゃ」
「でも、結果的にはそうなるかもしれないんでしょ?」
さらに追い討ちをかけると、彼女は意を決したように顔をあげた。
「確かに告白はしますけど…………。
簡単にコウちゃんと付き合えるとは思ってません。
前だって振られたし………。
でもその時は誰とも付き合う気がないって言われたから、引けたんです。
でも…………他の子と付き合い出したって聞いたら………。
遠くからただ見てるだけなんて………辛すぎる」
ウルッと大きな目が潤む。
気持ちが高ぶったせいか白い肌がほんのり色付いた。
ああもう。なんなのこの子。
無駄に可憐すぎて頭痛がする。
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