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私の予想内で動かない。
次に言われる言葉も分からない。
たまに逃げ場がないくらい真っ直ぐこっちを見るから。
変な汗は出るし、会話はちぐはぐで話せなくなるし。
張りつめたような緊張で動けなくなる。
いつもの自分でいられない。
不自然でぎこちなくて、変なことばかりしちゃう。
そんな自分が恥ずかしくて、いたたまれなくて、
だから、やっぱり向き合ってなんていられなくなるんだ。
「はい!出来上がり♪」
真知ちゃんの満足げな声につられて顔を上げる。
あたしと目を合わせた真知ちゃんは、一瞬真顔になった後、
「プッ」
と頬を膨らませて小さく吹き出した。
「こ….コハル。さ、最高似合う」
そのまま耐えられないとでも言いたげに机にうつ伏せて、ひきつけるように肩を小刻みに動かしている。
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