矢木さんは今いないそうです

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「…………」 これは….どうやら爆笑しているらしい。 「え?なに? どうしたの?」 真知ちゃんが何にツボッたのか理解できずにオロオロしていると、真知ちゃんは笑いで滲んだ涙を拭いながら、ポーチから出した鏡をあたしに突きつけた。 「な……………」 驚きのあまり目を見開く。 「なんじゃこりゃああっ」 鏡に映るのは、宝塚歌○団バリの化粧を施された、色々クドイ自分だった。 アイラインこゆっ! 睫毛ロングっ! 唇、赤すぎっ。 しかも何で、鼻のハイライトがこんなに入ってんの!? 「ちょっ、真知ちゃん! なにしてんのよっ」 キッと目を怒らせて、真知ちゃんを見上げる。 目が合うと 「ひっ。あ、アハハハハっ そっその顔でこっち見ないで!」 自分の作り上げた作品にも関わらず、真知ちゃん苦しげに笑い転げ始めた。
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