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コウタくんの教室をそっと覗く。
眼鏡の教師がプリントを持って何事か話していた。
みんなプリントに目を落としていて……終わるまでにまだまだ時間がかかりそうだ。
………ま、また後にしよう、かな?
空気の抜けた風船みたいに、みるみる勇気が萎んで、あたしはひっそりと教室を離れた。
ああ。ダメだ。
時間がたてば経つほど。
コウタくんと仲直りするのが難しくなっていく。
どうしても踏み出せない一歩を、
自分でも、歯がゆく、もどかしいと感じているのに……。
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