存在証明

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 悟志は黒板に書かれていた数式を消していた、次の現国の授業の為に準備して置かなくてはならない。日直は二人一組で組まれていて、相方の須藤は職員室からノートを持って来ていた。  「なぁ、須藤。ちょっといいか?」  悟志は黒板消しについたチョークの粉を叩きながら、ノートを整理している須藤に尋ねた。  「なんだ?また恋愛相談か?なら前にも言ったがまずアピールが大事で……」  「全然違げぇよバカ」と須藤の言葉を遮ると、悟志は真に迫った表情で悟志を見つめた。「お前さ、ネットオークションとかしたことある?」  「ね、ネットオークションだと?あ、あぁ、した事はないが、どうしてネットオークションの事なんか訊くんだよ?」  「あ、いや。ちょっと気になる物が出品されていてだな。まぁ、ちょっと訊いただけだよ、特に意味はない」
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