それは無駄な心配と言うものです。

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秘密結社が使うコアは、人工的に作られたエネルギー結晶だ。当然だが作るには、コアを形作るエネルギーが要る。 コア1つに必要なエネルギーがどれほどなのかは、最重要機密扱いで明かされてはいない。だがその量が決して少なくないのは、想像出来ると言う物。その消費エネルギーを外部から得ようと考えた研究部所があった。 この世界よりエネルギー的に、上位に位置する異次元への通路を開き。そこから無尽蔵のエネルギーを抽出する計画。ヒーローの変身技術や怪人の巨大化も、実はこうした空間操作技術〝も〟関わっている。その応用で開いた空間の穴から、エネルギーを取り出そうとしたらしい。 結果は、研究所をまるごと吹き飛ばしての大失敗。爆心地からは1人の女性だけが見付かり、検査の結果この世界の人間ではあり得ない数値を示した。 ミス・アンノウンと名付けられた彼女…事故の影響か、昏睡状態のまま目覚めぬ彼女に目を付けたのが、トンボレーサーを生み出した幹部。 拉致した男性レーサーの精神に、劣悪な環境に耐え順応する結社の人造細胞。そこに彼女が示したコアへの異常なまでの適合性。
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