オリジナリティが見えない

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ゲームで言うなら、ハンマーや大剣の重量と威力を持ち、盗賊の様な回避職と盾持ち騎士の防御力を両立する。クリティカルを連発可能な格闘家だ。 怪人特有の再生能力と、スタミナも10倍増なので生半可な攻撃は無駄。そもそも防御力も高いので、ヒーローのスキル以下の威力では弾かれる。普通に光線銃を射つだけでは、何の効果も無い。 もちろん完全無欠とまでは言わないが、一度戦闘体勢に入ったが最後。まともに戦って勝てる相手ではない。一応毒も効くのだが再生能力と速度が高いので、すぐに分解されてしまう。 結社は考えつくあらゆる手を試したが、数千倍に薄めた気体でも人が即死する毒ガスや、怪人10体による物量作戦。果てには個ではなく、対軍クラスの戦略級火力を使うとの案が出たが、そんな地形もろとも灰塵に変える案が通る訳もなく。 「あー…ゲスト様?戦闘員の俺の台詞じゃないが、これって映画のパンフレットじゃないよな。」 キャラバンフーズとして、移動式店舗屋台を率いるフードリーダーが、呆れた様子で資料を確認している。そう言いたくなる気持ちはわかるが、残念ながら事実である。
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