オリジナリティが見えない

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拒絶反応、と言う言葉を知っているだろうか? 人間の体にある免疫反応の1つで、臓器移植を受ける際に問題となるのだが、詳しい話は省略する。コアが放つエネルギーにも、同じ様な性質があるのだ。 例えばヒーローは、総じてエネルギーに対する抵抗性は低い。または、適合性が抵抗性を上回る。前者が高いとエネルギーに過剰に反応し、アレルギーに似た症状を引き起こすし。後者が高ければコアから…ヒーローなら不思議な力を持った道具等から、より大きな力を引き出す事が可能だ。 ミス・アンノウンの抵抗性は、僅か0.001パーセント。この世界の平均値だと12、同じ異世界出身の俺ですら8パーセント。 逆に適合性の方は、99.7と言う数字を叩き出している。平均値が僅か25。俺だと平均におまけが付いた程度、怪人ですら60がやっと。 如何に異常な数字かがわかるだろう、エネルギーに対する拒絶が無い・変換効率も理想的と隙が無い。それ故に10個ものコアを、同時に制御可能なのだ。これが素体となったレーサーだけなら、コア10個同時搭載をしても出力過多か制御不能で、使い物にならないかその場で爆発しただろう。 「結社にもダブルコア型と呼ばれる怪人が居ますが、それですら専用の調整槽が必須です。トンボレーサーは、メンテナンスも無しに何年も活動し続けています。」
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