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怪しい笑みで
近付いてくる黒谷
「黒谷、」
「なんだ?」
「取り敢えず、今は休戦。
色々、聞きたい事あるから」
流石に…今の俺の状況を把握しておきたいからな。
「今は…な」
含みある言い方だな。
「俺さ、いつの間にか此処に居たんだけどさ、どこ?此処」
「いつの間に…?此処は"物"の地区内にある小さな森だが」
は?なに…"物"って。
「意味が分からん、なんだ"物"の地区って」
「……隆也、本気で言ってるのか」
「本気も何も分かんねぇし」
こいつ大丈夫かっていう目で見んなよ。マジ分からんから。
「…では、一から説明する。
"物"とは人間が"使っている"物の事だ。そして、この世界ではその"物"が人間の姿をしている。ここまで大丈夫か?」
「は?え…マジか」
思わず間抜け顔になる。
あれですか。
俺は今…地球に居ないって事ですか。
「まぁ簡単に言うと擬人化だ」
把握。…したくねぇ
「地区は大まかに言うと、物 動物 植物 食べ物 の4つに別れている」
もう驚き様もない。
マジで本物の人間居ないのな。
「また、その4つの地区を細かく別けている。問題はここからだ。」
ふむふむ、…え?これ以上に何の問題があるっていうの。
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