始まりは突然現る

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8時20分になると外は学生の喋り声や、自転車のブレーキが耳に入る。 慌ただしい足音も聞こえるが、これが普通だろう。 ここからなら歩いて学校まで10分以上かかる、30分には門が閉まるし。 呑気に歩いて喋るのは遅刻常習犯しかない。 嗚呼、今日からまた一週間が始まる。 俺は頭を冷静に保ちつつ急いで学校へ行く準備を始める。 適当に朝食を準備して食べて、ワイシャツは第二ボタンまで開けネクタイは緩すぎず、きつすぎないようにして秋に入るからカーディガンを着て、髪を適当に整えて… 返事が返ってこない家に「いってきます」と言い外に出る。鍵を忘れずに。 まあ分かると思うが、独り暮らしだ。だから家事は一通り出来る。 両親はちゃんと居るからな、自立したかったし、迷惑かけない為にも良いかと思ったんだ。そんなに家は離れてないけど。
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