出会い

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秋「スタッフにしかしていないはずの相談が、外に漏れてしまった。それが、そのスタッフからか、それを聞いた周りのスタッフからかはわからない。少なくとも僕は、彼女が、信頼していたスタッフから裏切られたということは、周りが思っている以上に大きな傷を与えてしまったと思っている。」 直「…。」 秋「彼女は、グループ内でもとても明るい子で笑顔が印象的な子だったんだ。でも、その事件以来、どこかスタッフに対して以前のように話せなくなってしまった。それだけじゃなく、周りの人間が信用できなくなっているようにも感じる。しまいにはグループをやめたいとまで言ってしまった。」 直「えっ?」 秋「そこで、僕は彼女にやめないでくれと頼んだ。それは、当然グループに必要な存在であるし、女優という彼女自身の夢を叶えてやりたいということでもあった。」 直「女優ですか?」 秋「あぁ、今でこそグループ自体に入りたいという子は増えてきたが、当初は夢への通過点というか、夢への為の活動と考える者が多かったんだよ。」 直「そうですか。」 夢か…。 夢、将来について何も考えがない俺にとって、次元が違いすぎる話しについていけていなかった。
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