出会い

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秋「そんな状況に僕は、半年前に、彼女に家族、友達以外でも信用、信頼できる人を見つけなさいと言った。今の彼女にとって心の支えとなっていたのは、家族、友達しかいないといってもいい。それでは、あまりにも脆い。多忙な彼女にとって、家族、友達に会えるのは限られているし、相談するという意味でいえば彼女は不器用だからね。どうしても近くに、そういう人物が必要だった。そして、彼女はどんな基準で選んだのか、探したのかは言わなかったが1週間前に僕のところへ来て、゛先生が言っていた人が見つかったかもしれません。゛と言ってきた。」 直「まさか、それが俺なんですか?」 秋「あぁ、そうだ。理由は聞いてないからわからないが、その時彼女は何かから解放されたような明るい表情だった。あんな顔を見たのは本当に久しぶりだった。でも、僕にもなんとなくわかった気がするよ。」 直「え゛っ?僕には全然わからないですよ。たぶん僕は、その人に会ったことないですし、何にもしてないですし。」 秋「まぁ、とにかく私からの頼みは、君にさっきの話したことも含めて、彼女のサポートをしてもらいたいということなんだよ。」 直「そんな責任あることを、俺ができるわけないじゃないですか?その人の夢が懸かってるじゃないですか?」 秋「まぁまぁ、君が責任を感じることはない。最終の決定は彼女と会ってからってことで。」 直「会ってから?」
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