出会い

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直「あのー、すいません。」 秋「ん?」 直「この封筒なんですが…。」 ソファーに座ると、鞄から朝に拾った封筒を取り出した。 秋「あぁ、それか。適当にテーブルにでも置いといてくれるかな?」 直「えっ?この封筒で、呼ばれたのではないのですか?僕は、この封筒の中身は見てません。本当に誓って見てません。」 秋「知ってるよ。」 直「本当なんです。信じれない気持ちもわかり…ますが………、えっ?知ってる?」 なぜか秋葉先生は、落ち着いて俺を見ていた。 秋「あぁ、知ってるよ。君が封筒の中身の内容を知らないことは。」 直「なぜですか?なぜ、知ってるんですか?」 秋「なぜなら、封筒に入っていた紙は、表紙だけしか文字は書かれていないからね。中身は白紙だよ。仮に君が、中身を見ていたらそういう反応はできないと思うんだよね、僕は。」 直「えっと、あまり状況が理解できないのですが、僕は何の為に呼ばれたのでしょいか?」 秋「君は、僕が作ったアイドルグループを知っているかな?」 いきなり俺からの質問をスルーし、先生は質問をしてきた。どういう事か理解出来なかったが、先生の威圧感というかオーラに押され、自分が質問しているということさえも忘れていた。 直「すいません、あまりテレビを見ないので…」 秋「謝ることじゃないよ。今でこそ多少有名になったといっても、まだまだ知名度的には高いとはいえないからね。じゃあ、当然押しメンはいない?」 直「押しメン?すいません、押しメンってなんですか?」 秋「ごめんごめん、それも知らなよね。好きなメンバーってことなんだが。」 直「一人一人を真剣にいうか、テレビでなんとなく見た程度ですので、適当なことは言えませんが、みんな可愛い雰囲気はあると思いますが、好きとか嫌いとかになるほど知りませんね。」 秋「そうか。」 秋葉先生は、どこか残念そうな顔をしていた。 直「なにかこの質問に意味はありましたか?」
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