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「ぐっ……!!お前らぁ………!!
お前らもオルフェノクなんだろうッ!?ならば僕の邪魔をするな!!
僕は……我らがオルフェノクの『王』を復活させるんだ!!」
ファイズとスネークを睨み、自らの野望をぶち撒けるパンサー。声を荒げて叫ぶその姿に、クールだった彼はもう見る影も無い。
「なっ……!!んな事企んでやがったのか!!」
「巧……これ…………!!」
「わわッ!カイザのベルト……!!」
話を聞き、パンサーが狙うアタッシュケースの中身を確認した真理と啓太郎はそれを開く。
その中に綺麗に保管されていたのは、「3本のベルト」の内の1つであるカイザギアだった。
「そういうことか……、話が読めてきたぜ。」
「だったら、尚更渡す訳にはいかない。せっかく平和な世の中になったのに、あんな恐ろしい奴を……!!」
「…………………………。」
ファイズとデルタは再びパンサーに攻撃を仕掛けようと身構える。
しかし、そんな二人の肩を掴み、二人を制止するかのように抑えつけるのはスネーク。
「んな……!?何だってんだよ!?」
「…………………………悪ィ、
俺 そいつに協力することにしたわ。」
そう言い放つとスネークは、ファイズとデルタの頭部を拳で振り切るようにぶん殴り、パンサーに向かって叫ぶ。
「……行け!!」
「………………ッッ!!」
この状況は不利と氷藤も頭では理解出来ていたため、海堂の言葉に従ってその駿足で足早に立ち去る。
「っつ…………!!」
変身を解く3人。
巧と三原は殴られた頭を押さえながら、海堂に疑念を抱きつつも立ち上がる。
真理と啓太郎も慌てて駆け寄る。
「ちょっと海堂くん!どういうつもりなのさ!?どうしてたっくん達を……!?」
「あーうるせぇうるせぇ。俺様はな、なんとしても『王』を復活させんだよ、させなきゃなんねぇんだ。」
啓太郎に まるで野良犬を扱うように「シッシッ」と手で追い払う仕草を向ける海堂。
おかしくなった海堂の態度に巧は思い当たる節が一つあったため、すぐさま問いただす。
「……お前、まさか今さらあっちに寝返って身体をどうにかしようって魂胆じゃねぇだろうな…………!!」
「身体?身体なんかどうだって良いんだよ。じゃ、とにかく俺はあっち行くから。そんじゃ。」
まるで聞く耳を持たぬ海堂は、その場を立ち去ろうと一同に背を向ける。
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