第一印象じゃ人は分からないが、結局人って第一印象だよね

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「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 中央院、舞田井、高音の三人組はとある光景に遭遇して言葉を失ってしまっていた。 「178、179、180!よし、探すか」 「何してんの?・・・・・・」 「おっ!委員長、奇遇だね。あれ?舞田井さんと中央院さんも奇遇だね」 俺は三人にとりあえず言葉をかけた。 「あれ?風見君、ともは?」 舞田井が言う。 「なんか肝試し飽きたからかくれんぼしたいんだって。てなわけで俺は渋谷さんを探しに行きます」 「ちょっと待てぇーい!」 「な、何委員長?」 「懐中電灯はどうした?」 「あ、渋谷さんがもったままだ」 「・・・・・・風見さ。お前完全に渋谷においてかれたな」 「知ってる」 「それを知っててなお探すか・・・・・・。お前やっぱり面白い変人だ」 「いや、面白いリボンつけてる委員長には負けるよ」 「可愛いリボンだろ!どこも面白くないよ!」 俺の軽い冗談にツッコミをいれてくれる委員長。 「でもさ、ともって風見君のこと理不尽に嫌ってたよね。それでもとも探しにいくの?」 舞田井さんがなにやら試すかのように俺に言ってきた。 「関係ない・・・・・・。俺はただかくれんぼの鬼を務めるだけだから」 「ふーん」 舞田井さんはニヤニヤしていた。 「うちらの懐中電灯一つ貸してやる」 「いいの?」 「その代わり、このかくれんぼ、絶対勝てよ」 「ありがとう委員長!」 俺は走りだした。 渋谷さんを見つけるために。 「面白いだろアイツ」 「確かに変人だね。たかまなが好きになるのも無理ないねぇー」 「ななな、何言ってんの優菜!?別に好きとかじゃないし!」 高音は優菜にからかわれていた。 そんな二人を見ながら中央院は何か思いつめた表情をしていた。
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