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俺の目の前には黒木さんが奢ってくれた激辛カレーがある。
適当に席を見つけた俺達はさっそく昼食をとるのだ。
しかし・・・・・・。
「まぁまぁまぁ、そんな遠慮しないで早く食べていいよ」
黒木さんは俺のスプーンを持つ手を動かそうと促してきた。
「・・・・・・」
俺は誰か助けてくれないかと食堂を見渡していく。
一応見慣れた顔が俺の目に映るがこちらには気づいていない様子。
あれ?
栄江さん?
激辛カレーの栄江さんは一人で黙々とカレーを食べている。
しかもとても美味しそうに。
そんな栄江を見ていると本当に激辛カレーなのか疑ってしまうほどだ。
「・・・・・・栄江さんって一人なの?」
俺は思わず口にだしてしまった。
「あんまり群れてるところは見かけませんね。別に風見君みたいに友達がいないってわけではないです。それから風見君の言う通り、美少女ですから人気もあります」
俺みたいに友達がいないわけじゃないって・・・・・・。
なんか今もいないみたいな言い方・・・・・・ってまさか!?
「俺、実はまだ友達いないの!?」
「はい、残念ながら」
「マジかよ!?うわぁぁぁぁぁ!」
「嘘ですよ」
なんだ嘘かよ!
全く秋羽さんも人が悪いぜ。
でも可愛いから許すけどね。
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