『蛹』

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そいつは少し微笑み言った 「手伝うよ…君は文章苦手だろ?」 「わりぃな…あんがとう」 俺はクラスの奴と仲がいい それは「人のため」に働いているからだと俺は思う 前の馬鹿やってた頃と違って 反省文を手伝いながら書いてると 幼なじみの秋津 美代(あきつ みよ)が俺に言って来た 「ねぇハジメ頼みあんだけど」 「何だよ?」 「実はさ…『さくらねぇ』にこの紙出しにいって欲しいんだよね」 『さくらねぇ』は俺の姉「佐倉葉子」の事だ コイツは昔から姉貴の事をこう言う 俺は受け取るとある事に気付いた 「コレさ…期限キレてない?」 「お願い!どうか!」 「つまり…怒られて来て欲しいんでしょ? 大丈夫…行って来るよ」 俺はまだ書き途中の作文を止め 生徒会室に向かった
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