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きっと、自分の言うことを聞いてくれない浅羽くんにイラついているのだろう。
益田さんは今までぶりっこの口調で話していたのに、いきなり怖い声で話し始めた。
「ねぇ、何言っちゃってるのよ浅羽くん?しょうこがネコ被ってる?そんなわけないじゃない。それに、こんなにかわいいしょうこが浅羽くんを友達にしてあげようとしてるんだから、いいじゃない!」
「はっ、してあげようとしてるだぁ?誰がんな事頼んだよ?」
「そんなのしょうこの優しさからよ!」
「何が優しさだ!誰も頼んでねぇし!結局はアンタが自分の好感度を上げたいがために俺を使おうとしただけだろ?ふざけんじゃねぇよ!!」
益田さんは図星だったのか、どこかの悪役に似たような捨てセリフを言いながら
「もう浅羽くんなんてしょうこの友達にもカレシにもしてあげないんだからぁ~!!」
とか叫びながら、あたし達のクラスを走り去って行ってしまった。
入って来たときのあのイヤな感じはどこへやら…。
浅羽くんと槇野くん以外が呆然と益田さんが去っていった入り口を見ているなか、あたしは思った。
………。
浅羽くんって優しいか…?
てか、あたし…
浅羽くんの事、好きなのか…?
勘違いしてただけじゃ……。
むしろ、あたしの苦手なタイプな気が…
いや、だってあれですよ?
あの、一応益田さんも女の子ですよ?
しかも、あたしたち小学1年生…。
確実に、小学生の言葉じゃないよね!?
てか、浅羽くんマジで小学生?
そんなわけであたしの恋はここで終わる。
………ハズだった…。
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