幾つもの時代(とき)が過ぎようとも。

いち

お兄ちゃんに急かされ、急いで支度する。

早くしないと置いてかれるのでトーストを急いで食べ、コーヒーを飲みスクバを持って玄関に向かう。

『あ！ごちそうさまでしたっ』

まあ、家には誰もいないけど。
あたしとお兄ちゃんの二人だけ。

両親はあたしたちを捨てたんだ。

なのに何で言うかって？

…お兄ちゃんが怒るからだよ

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