第一章~少年少女、旅立つ~

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「さて…」  源三郎は、ロッカーから九五式軍刀と九九式小銃*を(両方とも届出済み)取り出す。  *九九式長小銃のことを言う。 「手入れと行きますか…」  と言って手入れを始めた。  九五式軍刀・九九式小銃、手入れ中… 「よし…手入れ完了…と…」  源三郎は、時計が夜の7時を指していたのを見て台所へ向かう。 「今日は…」  冷蔵庫の中身を確認していたその時…   ピンポーーーーーン!! 「…来たか…」  だが、そう呟くだけで冷蔵庫から食材を取り出す。 「ほうほう…今日は豚肉と野菜の蒸し焼きか…」 「…勝手に上がんないでくれませんか?先輩?」  勝手に源三郎の家に上がりこんだのは、源三郎の一つ上の高卒認定者… 「何を言う!この山口 静巴(ヤマヅチ シズハ)!!そんなことお構いなしだよ!!純粋に愛を求める乙女に…そんなのは通用しないぞ!!」  何を根拠に言っているのか知らないが、源三郎はもう慣れているのか蒸し器の準備をし始める。 「純愛求めている乙女なら、勝手に彼氏の家に上がり込んで来ませんよ…」  蒸し器の準備の時、源三郎は適当にツッコミを入れる。 「何を言うか!?彼氏を想っているこそ!こういうことをするのだ!!」 「理屈おかしく有りませんか?」 「何…私は正常だよ?」 「はいはい…そーですね…」  源三郎は、蒸し器の二段目に豚肉と野菜が盛られた陶磁器を入れる。
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