脇役だけど最強だったら関係ないよねっ!

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俺の横振りにラミナは避けて髪を数本斬る。 ラミナは後ろに飛び、俺も後ろに飛んだ。 「貴方、本当にあの男と同じ世界から来たのですか?」 「今更だな。色々と実戦積んでるのさ」 実際は『創造』の魔法で某龍玉のとある部屋みたいな空間を作り、必死に練習しただけだけどな。 「その実力ですか?なら、本気を出させてもらいます」 「おうカモンカモン」 グッと腰を下ろすラミナ。 恐らく能力を使うのだろう。 俺はそれに備えラミナをジッとみる。 そして、ラミナが消えた………………… ……………あれ? 文字通り消えたんだけど? どこにもいないんだけど? 姿を消す能力か、それとも速度を上げる能力か? だったらこういう場合は………… 「大抵背後から襲いかかって来る!」 背中に手を回すと感じる背中への衝撃。 顔を向けると魔武器を受け止められて驚くラミナがいた。 「どうして…………!」 「勘とパターン的に」 「そ、そんな…………」 必殺だったのだろう狼狽えるラミナ。 ではぼちぼちと終わらせますかね? 後ろ蹴りでラミナを吹っ飛ばす。 息をつく間も与えず俺は干将・莫耶を投げた。 「っ!?」 まさか武器を投げるとは思わなかったのだろう。 俺の奇行に驚きながらも迫る刃を弾く。 だがラミナは俺がいない事に気づく。 「なっ!?」 殺気に上を向くとさっき弾いたはずの干将・莫耶を構えた俺が落ちてきていた。 そして俺は重力に身を任せて二振りの剣を上から振り下ろした。 「だっしゃぁぁぁぁあああ!!!」 「うわっ!?」 俺の一撃でラミナの魔武器は手を離れ俺はそれを見逃さずクロスさせてラミナの首筋に剣を添えた。 干将・莫耶の能力は『複製』。 魔力がある限り干将・莫耶を作り続ける事が出来るのである。 「俺の勝ち」 「………………」 ラミナは悔しいか何も言わない。 俺の模擬戦闘はこうして終わった。
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