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「私はもう一人起こしてくるから先に食べてなさい!このバカちんが!!」
「へいへい。」
「返事ははっきり『はい』!それに二回言わない!このバカちんが!!」
女はそれだけ言うと襖を閉めて部屋から出て行った。
とりあえず卵焼きに手をつける。
………………オカンの味や…………
「シン、あれはお前の母さんか?」
「俺の母さんはもう死んでますよ。」
「じゃあリリーナか?」
「私は物心ついた時からここにいました。」
「ステア、何か知ってるか…………って寝てるか。」
俺の膝を枕にスヤスヤと眠るステア。
飄戸斎は恐らく朝帰りだろうな。
基本あいつ建前以外はフリーダムだし。
だとしたらもう一人か…………
「だぁーー!一々起こすのに叩く奴いるかよ!」
襖が開き現れたのは黒いズボンに赤い布地に黒字で『愛羅武勇』と書かれたシャツを来て首には黒いヘッドホンを付けた青年、俺と同じ転生者、神林 透である。
何でこいつがここにいるかと言うと
学園の寮に泊まる事になったが主人公(笑)と一緒だと何かとめんどくさい。
↓
どこか別の場所で暮らしたいが宛がない。
↓
偶々見た新聞に孤児院の一件の記事を発見。
↓
確実に犯人が俺だと確信。
↓
その孤児院に行ったら俺がいた。
という事である。
「おい透、あれってお前の連れか?」
「え?ああ、あいつの事か?まあ、話すと長くなるが。」
「おう、是非説明kwsk。」
「じゃあ説明諸々含めたVTR、スタート!」
VTRって何だ?
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