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改めて二人が横に座り、寝ていた私も体を起こそうと力をいれる。
ようやく視界もはっきりしてきた。
強ばった身体に感じる倦怠感と腕や脚のチリチリとした痛みのためにゆっくりとした動きになるが、上半身を布団から起こし、二人に顔を向けたところで湯呑みに水をいれた青年が部屋に戻ってきた。
差し出された湯呑みを受け取り一口含み、ゆっくりと
「痛むところは?」
「起きても大丈夫なんですか?」
「無理しないほうがいいですよ」
「お腹すいてませんか?何か食べるものもってきましょうか?」
………
飲み込むまでの間に『山南さん』と『沖田さん』二人からの言葉が矢継ぎ早にあり、『土方』からは鋭いままの眼差しが刺さっていた。
どうしようか?
「えぇっと…」
「それよりも、さっきの発言の意味を訊かせてもらおうか?」
まずは『土方』か。
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