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「そういえばそうだね。申し訳ない。私は山南敬介、土方君と同じ副長をしている。佐内さんと同じ東北の出だ」
人が良さそうな顔をしたちょっと年上っぽいインテリ系な雰囲気をした男前が言った。
この人が山南敬介か。
モテそうだけど頼りなさげな感じが醸し出されてる…
でも油断はできない人だ。
「私は副長助勤の沖田総司といいます。江戸生まれ江戸育ちですが父が白河藩士だったので東北には少し縁がありますね」
『好青年』という言葉をそのまま表したかのような年下の男前。高めの位置でひとつに結わえた髪が体の動きにともなってゆらゆら揺れている。
人に好かれそうな表情をしているけど、なんか私は苦手なタイプかも…
「山南さんに沖田さんですね。あ、『さん』付けで呼ばせていただいても?」
「構いませんよ。私たちも佐内さんと呼ばせていただきますね」
「分かりました」
お互い名乗りあってにこやかに微笑みあってからようやく私は荷物の確認を始めた。
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