DUF

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「どう? 穴掘りは進んでる?」  やってきたのは、冒険家たちの必需品であるサファリハットを被った女の子。そのカーキ色の帽子の下に映える、栗色のショートヘアー。 服装は俺と同じような格好のはずだが、どことなく華があって、シャベルというよりは、小さめのスコップがお似合いと見える。  彼女の名前は宿凪遥(やどなぎはるか)。俺と同じく、大学二年生だ。 彼女の父親は、ここの大学の常勤教授であり、今日、この場所に俺を召喚した張本人でもある。 そんな教授の自慢の一人娘は、今回、アシスタントとして参加していた。 「ごめんね、大ちゃん。手伝わせちゃって」 「気にすんな。どうせこんなことだろうと思ったし、それに今日は暇だったからな」
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