序章

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 『黒龍』が現れた。  奴を目撃した狩人は決まってその言葉を口にした。  黒龍ーー… …ーーシュレイド城に舞い降り、災いを与える。それはあらゆる古い書物に記されて、このシュレイドと言う国ではとても有名な伝説上の存在。  その黒龍と言う名が最近このメゼポルタ広場でよく耳にする。  馬鹿馬鹿しい。と最初は思っていたが、数時間前に広場が殺伐とした雰囲気に包まれ、それは一気に現実味を帯びる。  新古龍種の極龍ルコディオラの存在を期に新たな新種が多く確認された。それによってメゼポルタは多くの狩人や役人が慌ただしく動き回り、一通りの生態、習性を把握し、やっと落ち着いてきた矢先の事だった。
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